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小倉城通信販売

旦過市場

神嶽川(かんたけがわ)の東側に位置し、小文字通りをはさんで魚町銀天街に接続している。アーケードになっており、北側入口には長らく日本初の24時間営業スーパーマーケット丸和があったが、2019年3月1日からは運営主体の変更に伴いゆめマートになった[2]

200店舗以上が軒を連ね、鮮魚・青果・精肉・惣菜などを扱う店が多いが、郷土料理の「じんだ煮」や鯨肉を扱う店もある。北九州市を代表する市場であり、福岡県内においては福岡市柳橋連合市場と並び称される。

主婦をはじめとする一般消費者のみならず、料亭や料理店などの料理人も買い付けに訪れる。グルメ番組旅番組でしばしば紹介され、観光客も多く訪れる。また、近年は旦過市場の川側とは反対側の裏手に位置する「新旦過横丁」(新旦過飲食街)と呼ばれる場所に、若者をターゲットにしたお洒落な飲食店が営業しており、週末の夜には若者の姿を見ることが出来る。

ちなみに旦過とは修行僧の雲水が宿泊する場所で、東曲輪の町屋敷と小笠原家ゆかりの宗玄寺や開善寺などとを結ぶ橋が架けられ、城下町の南玄関の香春口に通じる[3]

大正時代のはじめ、隣接する神嶽川から魚の荷揚げ場として成立し、その後、田川中津方面からの野菜の集積地となった[4]ことで市場としての機能が形成された。昭和30年代に建てられた木造建築物が密集しており、1960年代を時代背景とした映画『初恋』(2006年公開)の撮影ロケーションが行われたこともある。また、中央の通路を挟み川側(丸和側)は建物が神嶽川の上にせり出して建っている。

このような環境のため度々災害に見舞われている。1999年9月14日には丸和が火元となる火災が発生し、消火活動が困難を極め旦過市場の川側約1/3近く(計12店舗、約1,250平方メートル)を焼失した[5]。 2009年7月の中国・九州北部豪雨、および2010年7月の豪雨では浸水の被害に見舞われた。 2022年4月19日未明には新旦過横丁付近から出火し、鎮火までに約65時間を要し焼損面積1,924平方km、42軒に延焼が及ぶ火災が発生した[6][7]。同年8月10日夜にも再び大規模な火災が発生[8]、県内最古の映画館・小倉昭和館が消失するなどの被害を受けた[9]。火元となった飲食店の店主は「凝固剤を入れた天ぷら油を加熱したまま放置し、煙が出たため水をかけて消火しようとしたら火が上がった」と語っている。